18歳の時、花屋さんで住み込み修行をしました
地元に商業施設ができる事になり
そこで花屋をしないかと父親からの提案があり
面白そうと、軽い気持ちで承諾して
まずは、修行をさせなければと思った父は
実家から30㎞ぐらい離れた高知市内の
花屋さんを探してきて、話もつけて
私はこの身を運ぶだけで修行の道に入ったのです
一年にも満たない、でもとても濃い日々の始まりです
まずは、見習い
もう、41年前の話なので
うろ覚えの記憶をたどりながらになりますが
田舎から出て来た野暮ったい私を
その一家は迎え入れてくれました
花屋さんの社長(リヤカーで花を売りながら商売をして、今ではビルのオーナー)その奥さん、小6の長男、小5の娘、保育園児の次男の5人家族です
花屋さんの場所は町のど真ん中で
龍馬が泳いだ川の近くでもあります
今では立派なビルになっていますが
当時は二階建ての店舗兼住宅で
古い建物でしたが
庭付きで落ち着いた雰囲気の素敵な家でした
日中は従業員が出勤してきて、その中の2人の女性スタッフが仕事の内容を教えてくれました
仕事は楽しかったです。花を挿しているバケツの水を変えたり
市場から入ってきたバラのとげを処理したり、掃除したり接客もしたかと思います
子供たちとの生活
仕事が終わると裏にある住宅に帰ります
朝から晩まで経理の仕事をしている奥さんが
ご飯を作ってくれました
社長はいつも留守がちだったので
子供3人と奥さんと私と5人での食事です
娘と保育園児と私と3人でお風呂に入ったり
長男とは夜中に近所で起きた火事を見に行ったし
保育園児を保育園に迎えに行ったり
子供たちと過ごす毎日は楽しかったです
今ではその子供たち3人も、家庭を持ち
長男が社長になって社長は会長になり
3人の子供たちは
この花屋の三本柱になっています
奥さんから学んだこと
今思えば、奥さんは本当に人間がよくできた人です
どこの馬の骨かわからない田舎娘を引き取り
いつまで続くかわからない面倒を見るわけですから
私なら断ります
夫となる社長は破天荒な人でした、今もですけど
連れて来る男衆も不思議な人ばかりで
どうやって知り合ったのだろうと思う変人たちばかりです
そんな人たちの面倒も奥さんが見ていました
高知出身ではない奥さんは、美人で賢くて私に料理なども教えてくれて、私の憧れの女性です
たくさんの事を背中を見て学びました。とうてい真似はできませんがリスペクトしております
お互いあまのじゃくなので、本人を前にしてこんな事は言いませんが本心です
今もお付き合いが続いています
奥さんは、まだ現役で経理の仕事をしていて忙しいからゆっくりとは会えないけれど
アポなしで尋ねる私をいつでも歓迎してくれます
この一家に会えたことは、私の人生から外すことはできません
住み込み修行は1年ももたなかったけど、キラキラ輝く日々でした
花屋さんになる目的で修行には行ったけれど
私はお花屋さんにはならずに、花嫁になりました
お花屋さんでの生活を楽しむだけ楽しんで結婚しましたので
結果、大人たちを見事に裏切ってしまいました
ごめんなさいませ
花が美しいのではありません
花を愛する心が美しいのです
会長が考えた座右の銘らしいです。変人ですが純粋なのです
あなたの人生の中の大切な一ページは何ですか?
その思い出を一緒に語れる人がいるのは幸せな事だと思います
お花屋さんの名前は
フラワーショップ花輝
よろしくお願いいたします
今日はこれにて
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